自宅のトイレを全面リフォームすることにした。入居前の状態確認で発見した問題点を機械設計エンジニアらしく全項目リストアップし、優先順位を付けた。
| # | 問題点 | 深刻度 | DIY可否 | 対応方針 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 便器の黄ばみ・水垢蓄積(落とせないレベル) | 高 | ✅ DIY可 | 便器ごと交換 |
| 2 | CF床の浮き・変色・端部剥がれ | 高 | ✅ DIY可 | 全面張り替え |
| 3 | 壁クロスのカビ・黄ばみ(全面) | 高 | ✅ DIY可 | 防カビクロスに全面張り替え |
| 4 | 換気扇の能力不足・異音 | 中 | ✅ DIY可 | パイプファンに交換 |
| 5 | ウォシュレットなし(タンク付き旧型便器) | 中 | ✅ DIY可 | ウォシュレット一体型または後付け |
| 6 | 収納ゼロ(トイレットペーパー置き場なし) | 低 | ✅ DIY可 | 壁固定型収納棚を自作 |
| 施工項目 | DIY費用 | 業者見積 | 節約額 |
|---|---|---|---|
| 便器交換(TOTO製組み合わせ) | ¥32,000 | ¥80,000〜100,000 | ¥48,000〜 |
| CF床張り替え | ¥4,500 | ¥25,000〜30,000 | ¥20,500〜 |
| クロス全面張り替え | ¥8,000 | ¥35,000〜45,000 | ¥27,000〜 |
| 換気扇交換 | ¥6,000 | ¥20,000〜25,000 | ¥14,000〜 |
| 収納棚・小物取り付け | ¥3,500 | ¥8,000〜10,000 | ¥4,500〜 |
| 雑費・消耗品 | ¥14,000 | (込み) | — |
| 合計 | ¥68,000 | ¥168,000〜210,000 | ¥100,000〜142,000 |
| フェーズ | 工事内容 | 記事番号 | 工数目安 |
|---|---|---|---|
| Phase 1 | 計画・撤去(便器・CF・壁の解体) | 001〜007 | 約4時間 |
| Phase 2 | 内装仕上げ(CF・クロス・換気扇) | 008〜016 | 約8時間 |
| Phase 3 | 便器交換・ウォシュレット設置 | 017〜022 | 約4時間 |
| Phase 4 | 仕上げ・収納・完成 | 023〜025 | 約2時間 |
便器交換は給排水を一切切断・変更しない範囲であれば資格不要でDIYが可能だ。既存のフランジに新便器を接続するだけであれば電気工事士・水道工事士の資格は不要。ただし給水管の延長・移設を行う場合は資格が必要になる。
便器を注文する前に現状を把握しないと、「搬入したら合わなかった」という最悪の事態になる。機械設計エンジニアの習慣として、施工前の現状調査を徹底する。
| 確認項目 | 確認方法 | 今回の実測値 | 影響 |
|---|---|---|---|
| ①フランジ芯距離 | 壁面からフランジ中心までをメジャーで計測 | 200mm | 便器の品番選定に直結。200mmと305mmで対応機種が変わる |
| ②止水栓の種類と口径 | 目視確認(壁面給水か床面給水か)+口径は13mmが標準 | 壁給水・アングル止水栓・13mm | 給水ホースの接続方式が変わる |
| ③排水管の口径 | 既存便器を撤去後にフランジで確認(75mmまたは100mm) | 75mm(和式→洋式変換済み) | 新便器の排水口径との整合確認が必要 |
マイナスドライバーで時計回りに閉める。完全に閉まるまで回す(空回りし始めたら閉まっている)。
便器を動かせない状態でも、便器後部の隙間からメジャーを差し込んで壁〜フランジ中心の距離を計測できる。手鏡を使うと確認しやすい。
200mmの場合はTOTO旧規格(CS232B等)、305mmはTOTO新規格(CS330B等)。購入前に必ずメーカーの設置条件を確認する。
便器撤去は汚水・水道の扱いが必要なため、順番を守ることが重要だ。間違えると「便器を外した瞬間に排水管から悪臭が充満」「給水管から水が噴き出す」などの事態になる。
マイナスドライバーで止水栓を完全に閉める→タンクへの給水ホース(ナット接続)を手締めで外す。ホース内の残水がこぼれるのでバケツを用意。
レバーを引いてタンク内の水を便器に流す。タンクの蓋を外し、残水をスポンジと雑巾で完全に吸い取る。タンクを外す前に水を空にしないと重量が増え作業困難になる(水は1Lで1kg)。
タンク下部のボルト(2本)をモンキーレンチで緩めて取外す。タンクと便器座面の間にゴムパッキン(密結パッキン)があるので傷めないよう慎重に持ち上げる。タンクのみで約8〜10kg。
便座をヒンジボルトで取外す→便器本体を固定しているフランジボルト(左右2本)のナットを外す→床面とのシーリング(コーキング)をカッターで切断→便器を真上に持ち上げる。本体は約25kg。できれば2人作業。
フランジのガスケット(旧ロウ製またはゴム製)を除去し、フランジの状態(割れ・腐食)を確認。作業中の悪臭防止と異物落下防止のため、フランジ口をウエスで一時的に塞いでおく。
便器交換の際、タンクを分解する前にタンク内部の構造を把握しておくと作業がスムーズになる。築約40年の旧型タンクは現行品と部品構成が異なる場合がある。
| 部品名 | 役割 | 状態確認 |
|---|---|---|
| ボールタップ | タンクへの給水制御(フロートで水位管理) | フロート球の割れ・変形を確認(水漏れ原因になる) |
| フロート弁(排水弁) | レバー操作で開放し便器に排水 | ゴム弁の劣化→便器への水漏れ原因 |
| 密結ボルト(2本) | タンクと便器本体を固定 | 40年物は錆び固着している可能性大→CRC556で事前浸透 |
| 密結パッキン | タンク底面と便器の水密シール | 新便器付属のものと交換(再利用不可) |
今回の撤去では密結ボルト2本が完全に錆び固着していた。CRC556を浸透させて30分待ち、インパクトドライバー(弱トルク)で慎重に緩めた。無理に回すとボルトが折れてタンクに穴が開く可能性があるため、焦らず浸透時間を取ることが重要だ。
| 処分方法 | 費用 | 注意点 |
|---|---|---|
| 自治体の粗大ごみ回収 | ¥0〜¥3,000(自治体による) | 「陶器類」として扱われる場合あり。事前に自治体確認 |
| 産業廃棄物業者 | ¥5,000〜¥15,000 | 最も確実。業者によっては自宅まで回収に来てくれる |
| リサイクルショップ・オークション | 0円〜プラス収入 | 状態が良い場合のみ。年式が古いと引き取り不可 |
便器を撤去して初めて床下地の状態が分かる。築約40年のトイレで最も心配されるのはフランジ周辺の水染みと床下地の腐食だ。これが見つかった場合、CF張り替えだけでなく下地補修が必要になる。
| 確認箇所 | 正常 | 要注意 | 交換必須 |
|---|---|---|---|
| フランジ本体 | 割れ・欠け・腐食なし | 軽微な錆(表面のみ) | 亀裂・深い腐食・ぐらつきあり |
| フランジ固定ネジ | 錆なし・取外し可能 | 表面錆(CRC556で対応可) | 折れ・深い固着(フランジ交換) |
| フランジ周辺床板 | 変色なし・硬い | 水染みあり・やや柔らかい | 指で押すとへこむ・腐食 |
| フランジ周辺CF | 浮きなし | フランジ端部の浮き | 広範囲の剥がれ・下地露出 |
今回はフランジ本体に問題なし。固定ネジ2本に表面錆があったが取外し可能。床板はフランジから3cm以内に水染みがあったが、硬さは維持されており補修判断となった。防水シーラーを塗布してCF張り前に処理する。
| 工法 | 適用条件 | 道具 | 難易度 |
|---|---|---|---|
| ドライヤー加熱法 | ボンド接着が強い・築年数が長い | ドライヤー・スクレーパー | ★★☆(時間がかかる) |
| 乾式剥がし | 端部が剥がれかけている・比較的新しいCF | スクレーパーのみ | ★☆☆(状態が良ければ簡単) |
今回は乾式剥がしを試みた。端部から引っ張るとCF本体は剥がれたが、ゴム系接着剤が下地に残留。ドライヤーで加熱しながらスクレーパーで丁寧に除去した。
ドライヤーで加熱してゴム系ボンドを軟化させ、スクレーパーで掻き取る。完全除去しないと新CFが浮く原因になる。除去後にサンドペーパー(#80)で全面研磨。
水染みがあった箇所(フランジ周辺3cm)に防水シーラー(ウレタン系)をハケで塗布。乾燥後(1時間)にもう1回塗り重ねる。フランジの縁にも念入りに塗布。
便器固定ボルト穴・下地の段差・CF剥がし時の傷をパテで埋める。乾燥後にサンドペーパー(#120)で平滑化。フランジ周辺は段差がつかないよう薄く仕上げる。
手でなでて引っかかりがないことを確認。足で踏んでミシミシしないことを確認(床鳴りがある場合はビス増し打ちで対応)。フランジの高さが床面とほぼ面一であることを確認(CF厚2.5mmを考慮して±1mm以内)。
| 選定軸 | 要件 | 選定結果 |
|---|---|---|
| 防水性 | 表面防水加工必須(水はね・清掃しやすさ) | 東リ KW(防水・抗菌加工) |
| 抗菌性 | 抗菌・防カビ加工あり(JIS規格準拠) | 東リ KW(抗菌加工済み) |
| 柄 | 汚れが目立ちにくい中間色・石目調 | ライトグレー石目調(KW-5033) |
| 厚さ | 2.3mm以上(フランジ段差対応・耐久性) | 2.5mm |
【使用】東リ クッションフロア KW(トイレ・洗面室向け 抗菌・防水)
Amazonで確認する →トイレCF施工で最も難しいのはフランジ(排水管口)周辺の開口処理だ。フランジはほぼ円形(外径150mm程度)だが中心位置と正確な径を型紙で写し取る必要がある。
新聞紙または大判紙をトイレ床全面をカバーできるサイズに用意。フランジ位置に合わせてカットのための基準線(壁面との距離)をメジャーで計測して記入。
型紙をフランジの上に置き、フランジ外周に沿ってペンでなぞる(直接型紙に輪郭を写す)。フランジボルト穴の位置もマーキング。型紙に「+5mm」と書いて実際の切断は輪郭から5mm外側でカット(CF裏に見える余白=コーキングで隠す)。
型紙をCF裏面に重ね、フランジ部分をペンでトレース→ハサミで粗カット→細部はカッターで±1mm精度に仕上げカット。
CF仮置きでフランジ開口の精度確認。問題なければ接着剤(CF用ゴム系ボンド)を床面全体に塗布→オープンタイム(夏10分・冬15分)→CF貼り付け→フランジ周辺の隙間に防カビシリコンコーキングを充填して完成。
分岐水栓の選定・CF床の割付け・防カビクロスの選び方など、計画段階での疑問をまとめて整理します。
築約40年のトイレをDIYで全面改修した経験をもとにアドバイスします。
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