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賃貸物件の照明設備交換|LED化で年間経費を削減した実例

大家のリアル

賃貸経営の経費は、家賃の値下げと違って「一度削れば毎年効いてくる」のが魅力です。なかでも私が最も費用対効果が高いと感じているのが、共用部の照明のLED化です。地味なテーマに聞こえるかもしれませんが、私の5棟の共用部をLEDに切り替えただけで、年間の電気代と電球交換の手間が目に見えて減りました。今回は、その実際の数字と、DIYでどこまでやれるかをお伝えします。

「電球くらいで大した節約にならないだろう」と思う方こそ読んでほしい内容です。賃貸経営は、こうした小さな経費削減の積み重ねが、年間の手残りを確実に押し上げていくのです。

なぜ今さらLED化なのか──築古物件の盲点

新築や築浅の物件なら、最初からLED照明が付いていることがほとんどです。問題は、私が扱っているような築20〜30年の築古物件です。共用廊下、外灯、階段、エントランス――これらの照明が、いまだに昔ながらの蛍光灯や白熱電球のまま、というケースが本当に多いのです。

私が4棟目を買ったとき、共用部の照明はすべて蛍光灯と白熱球でした。前オーナーが「点いてるからいいや」と放置していたのです。しかしこれらは消費電力が大きく、寿命も短い。白熱球の寿命は約1000〜2000時間、蛍光灯でも6000〜1万2000時間程度です。共用部は24時間近く点けっぱなしのことも多く、年に何度も交換が発生します。LED化はこの「電気代」と「交換コスト」の両方を同時に削れる、築古物件の隠れた改善ポイントなのです。

さらに見逃せないのが、蛍光灯そのものが市場から姿を消しつつあるという事実です。水銀に関する国際的な取り決め(水俣条約)を受けて、一般照明用の蛍光ランプは段階的に製造・輸出入が終了する方向にあります。つまり、これまで通り蛍光灯を使い続けようとしても、近い将来「替えの蛍光管が手に入らない」状況が現実になります。築古物件の蛍光灯をだましだまし使っている大家にとって、LED化はもはや「節約のためのおすすめ」ではなく「いずれ必ずやらなければならない更新」になりつつあるのです。どうせやるなら、電気代が高く交換頻度も多い今のうちに切り替えた方が、削減できる総額は大きくなります。

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実例:5棟の共用部LED化でいくら下がったか

では具体的な数字を出します。私の5棟の共用部にあった照明はおよそ40灯。これを段階的にLEDへ交換しました。下の表が、交換前後の比較です(私の物件での実測ベースの概算)。

項目 交換前(蛍光灯・白熱) 交換後(LED)
1灯あたり消費電力 約40〜60W 約8〜10W
共用部の年間電気代(5棟計) 約12万円 約3万円
電球・蛍光灯の年間交換費 約3万円 ほぼゼロ
交換の手間(年間) 十数回 数年に1回

電気代だけで年間約9万円、交換費用と合わせると年間12万円前後の削減になりました。LED電球の購入費は40灯で合計4万円ほど。つまり半年弱で投資を回収し、その後はずっと削減分が手残りになる計算です。家賃を月1万円上げるのは至難の業ですが、経費を年12万円削るのは、電球を替えるだけで実現できたのです。

LED化の3つのメリット

LED化のメリットは電気代だけではありません。私が実際に交換して実感した利点を整理します。

  • 電気代の大幅削減:消費電力が白熱球の約8分の1、蛍光灯の約半分
  • 長寿命で交換の手間が激減:LEDの寿命は約4万時間。共用部でも数年〜十年は持つ
  • 明るく清潔感が出て印象アップ:暗い共用廊下が明るくなり、内見時の好感度が上がる
  • 発熱が少なく安全:白熱球のような高温にならず、火災リスクも下がる
  • 環境配慮のアピール:省エネ物件として入居者にも好印象

特に見逃せないのが、3つ目の「印象アップ」です。築古物件の暗くて黄ばんだ共用廊下は、内見者にマイナス印象を与えます。LEDの白く明るい光に変えるだけで、同じ廊下が見違えるほど清潔に見えるのです。経費削減と客付け改善が同時に叶う――これがLED化を私が強く勧める理由です。

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DIYでどこまでやれるか、業者に頼むべき範囲

「DIY父さん」として、ここは外せないポイントです。LED化の多くは自分でできますが、電気工事士の資格が必要な作業もあるので、線引きをはっきりさせておきます。

資格なしで自分でできるのは、電球を差し替えるだけの作業です。E26やE17の口金に差すLED電球への交換、引掛シーリングに付くLEDシーリングライトへの交換は、誰でもできます。私はこの範囲はすべて自分でやり、コストを電球代だけに抑えました。一方、蛍光灯器具をLED専用器具に丸ごと交換する場合や、配線をいじる工事は電気工事士の資格が必要です。蛍光灯器具にそのままLED直管を差すのは、安定器との相性で発熱・火災のリスクがあるため、器具ごと交換するのが安全です。この場合は迷わず電気工事業者に依頼します。私の感覚では、共用部の8割は自分で電球交換、残り2割の器具交換だけ業者に頼む、という配分でコストを最小化できました。

交換時の選び方──失敗しないLED選定

LED電球は種類が多く、選び方を間違えると「暗すぎる」「色が不自然」といった失敗をします。私が共用部用に選ぶときの基準を共有します。

まず明るさ(ルーメン)。共用廊下や外灯は、防犯の観点からも明るめが正解です。私は交換前の電球より明るいくらいのルーメン数を選びます。次に光の色(色温度)。共用部は白っぽい「昼白色」が清潔感が出て無難です。室内なら好みで電球色も選べますが、共用部は明るく見える昼白色で統一しています。さらに口金サイズの確認。E26かE17かを必ず確認してから買わないと、付かずに買い直しになります。最後に屋外用かどうか。外灯には防水・防湿仕様のものを選びます。これらを押さえれば失敗しません。私はまとめ買いで単価を下げ、予備もストックして、切れたらすぐ交換できるようにしています。

LED化を「経費削減の習慣」につなげる

LED化は一度やれば終わり、ではありません。私はこれをきっかけに、賃貸経営全体の「無駄な経費を見直す習慣」が身につきました。共用部の照明を見直したら、次は無駄に明るすぎる時間帯のタイマー設定、人感センサーの導入、そして退去後の室内照明のLED化へと、改善は次々につながっていきます。

人感センサー付きのLEDを共用廊下に導入したら、点灯時間がさらに減り、電気代がもう一段下がりました。室内の照明も、退去のタイミングでLEDシーリングに替えておけば、次の入居者に「照明付き」として貸せて好評です。一つひとつは小さな節約ですが、5棟分を積み上げると年間で数十万円規模になります。家賃という「攻め」の収入だけでなく、経費削減という「守り」を固めることが、賃貸経営の手残りを着実に増やします。LED化は、その守りの第一歩として最もコスパの良い一手だと、私は15年の経験から断言できます。

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まとめ:電球一つで年間経費は確実に減る

共用部のLED化は、築古物件の隠れた経費削減ポイントです。私の5棟では、電気代と交換費用を合わせて年間約12万円を削減でき、投資は半年弱で回収できました。電気代が下がるだけでなく、共用部が明るくなって内見時の印象も上がる――経費削減と客付け改善が同時に叶う、まさに一石二鳥の改善です。

電球の差し替えはDIYで十分対応でき、器具ごとの交換だけ業者に頼めばコストは最小化できます。明るさ・色温度・口金サイズを押さえれば選定で失敗することもありません。そして何より、LED化をきっかけに「無駄な経費を見直す習慣」が身につくのが最大の収穫です。まずはあなたの物件の共用部を見上げてみてください。まだ蛍光灯や白熱球が残っているなら、そこに毎年お金を捨てている可能性があります。電球一つから、守りの賃貸経営を始めましょう。

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