「不動産投資は儲かる」という話はよく見かける。でも実際の数字を出している人は少ない。表面利回り12%でも、手残りはどうなのか。DIY父さんが実際に所有した中古アパートの初年度収支を全公開する。
物件概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 築年数 | 築28年 |
| 間取り・戸数 | 1K×8戸 |
| 購入価格 | 1,200万円(諸費用込1,320万円) |
| 満室家賃収入(年) | 144万円(1戸1.5万円×8×12) |
| 表面利回り | 12.0% |
| 購入時入居率 | 7/8戸(87.5%) |
| ローン | 700万円・金利2.5%・20年 |
地方都市の築古アパート。利回りは高いが、古さゆえのリスクも高い物件だ。
初年度収支表
| 収支項目 | 金額(年) |
|---|---|
| 家賃収入(実績) | +126万円 |
| 管理委託費(5%) | -6.3万円 |
| ローン返済(元利) | -47.6万円 |
| 修繕費(実績) | -38.2万円 |
| 固定資産税・都市計画税 | -8.4万円 |
| 火災保険料 | -3.2万円 |
| その他経費 | -4.8万円 |
| 初年度手残り | +17.5万円 |
想定外だったコスト3つ
購入前の試算と最もずれたのが修繕費だ。年間10〜15万円を想定していたが、実際は38万円超かかった。その内訳と反省点を正直に書く。
①空室ロス:想定より大きかった
購入時7/8戸入居だったが、3ヶ月後に1戸が退去。その後4ヶ月かけてようやく埋まった。4ヶ月×1.5万円=6万円の空室ロス。「87.5%入居」という購入時の数字を信じすぎた。
②給湯器交換:突然の出費
購入9ヶ月後、1戸の給湯器が故障。入居者からの連絡当日に対応が必要だった。交換費用は工賃込みで16万円。購入時のインスペクションで確認すべきだったと反省している。
③外壁補修:想像より広範囲
雨漏りが1箇所発見されたため外壁補修が必要に。修理自体は12万円だったが、足場代が別途6万円かかり合計18万円。「1箇所だけ直す」のがいかに割高かを学んだ。
⚠️ DIY父さんの後悔
購入前のインスペクション(建物診断)費用を「もったいない」とケチった。給湯器・外壁の状態を事前に把握していれば、修繕費を購入価格交渉に使えたか、購入後の予算を確保できた。3〜5万円のインスペクション費用は必ず投資すべきだ。
実質利回りは何%だったか
初年度の実質利回りを計算してみる。
手残り17.5万円 ÷ 自己投資620万円(諸費用込1,320万円-借入700万円)=実質利回り2.8%
表面利回り12%に対して実質2.8%。差が大きすぎると感じるかもしれないが、これが築古・初年度の現実だ。ただし修繕費は今後落ち着く想定で、2〜3年目は利回りが改善する見通し。
2年目への改善策
- 設備の一括点検を実施し、交換リスクのある機器を事前把握する
- 空室発生時の対応フローを事前に整備する(72時間以内対応の徹底)
- 外壁・屋根の補修を1年以内にまとめて実施し、足場代を一回で済ませる
- 青色申告65万円控除を活用して税負担を下げる
まとめ
中古アパート投資の初年度は、予想外の出費と戦う年だと思ったほうがいい。表面利回り12%の物件でも、初年度手残りは自己資本比2.8%だった。
それでもDIY父さんがこの物件を後悔していない理由は、この経験が次の物件購入に活きているからだ。2年目以降は修繕費が落ち着き、手残りが増えていく。不動産投資は「長期で見る」ことが大前提だ。
次の記事ではDIYリノベで原状回復コストを80%削減した実例を公開する。
📚 大家のリアル シリーズ






