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CFをDIYで張り替えた全工程|費用3.7万円・3日間の実録

修繕・リフォーム判断

賃貸物件の退去後、最もよく発生する原状回復工事のひとつが床のクッションフロア(CF)張り替えだ。業者に依頼すると1部屋6〜10万円が相場。それをDIYでやれば材料費3.7万円に抑えられる。DIY父さんはこれまで賃貸物件の6部屋でCF張り替えをDIYで実施し、合計で約22万円の節約を実現してきた。

この記事では、CF張り替えの全工程を3日間のタイムライン形式で完全公開する。初めての人でも迷わず実施できるよう、失敗しやすいポイントと対策も合わせて解説する。

CF(クッションフロア)とは

クッションフロア(CF)は、塩化ビニール素材でできたロール状の床材だ。一般的な住宅フローリングより柔らかく、クッション性があり、足への負担が少ない。また、水に強くお手入れが簡単なため、賃貸住宅の洗面所・トイレ・キッチン・洋室に広く使われている。

フローリングとの違い

フローリング(木質系)と比較したとき、CFの最大のメリットは価格と施工のしやすさだ。フローリング材は1平米あたり2,000〜5,000円程度かかるのに対し、CFは1平米あたり800〜2,000円程度。また、CFはロールから切り出してボンドで貼るだけなので、大工スキルがなくても施工できる。

主なメーカーと選び方

国内の主要CFメーカーは3社だ。

メーカー特徴価格帯(2m幅/m)
サンゲツ品種が最多・デザイン豊富。賃貸向けHMシリーズが人気1,200〜2,500円/m
東リ業務用に強い。耐久性が高いシリーズあり1,000〜2,200円/m
シンコールコストパフォーマンスが良い。廉価帯ラインが充実800〜1,800円/m

賃貸原状回復目的なら、シンプルな木目・石目柄か無地に近いデザインを選ぶと施工が楽だ。複雑な柄は継ぎ目の柄合わせが必要になり、材料ロスも増える(詳しくは後述)。

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必要な道具と材料

CF張り替えに必要な道具と材料はすべてホームセンターまたはAmazonで揃う。特殊な工具は不要だ。

必要な道具一覧

  • カッターナイフ(大型):刃は頻繁に折って常に切れ味を保つこと
  • 長尺定規(1m以上):直線カットに必須。なければ1×4の木材でも代用可
  • ハサミ(大型):曲線部のカットに使う
  • ローラー(圧着用):接着剤を均一に圧着する。なければ雑巾を丸めて代用も可
  • くし目ゴテ(コテ板):接着剤を均一に伸ばすための道具
  • 巻き尺・スケール:採寸用
  • マスキングテープ:仮置き固定に使う

必要な材料と費用内訳

6畳(約10平米)の部屋を想定した材料費の内訳だ。

材料数量単価小計
CF本体(2m幅)6m1,800円/m10,800円
CF専用接着剤(アクリル系)3kg缶×22,800円/缶5,600円
ジョイントコーク(目地材)1本600円600円
下地補修材(パテ)1袋1,200円1,200円
くし目ゴテ1枚500円500円
ローラー(圧着用)1個1,500円1,500円
大型カッター・替刃セット1式800円800円
その他(マスキングテープ等)1式約1,000円
合計22,000円

上記は1部屋分の材料費。今回の6部屋合計(約60平米分)の総材料費が3.7万円となった理由は、CF本体を同じ柄でまとめ買いして単価を下げたことと、道具類を初回購入後に使い回したためだ。

工程全記録(3日間)

6畳1部屋のCF張り替えを3日間で実施した際の全工程を公開する。「3日間」と言っても、各日の実作業は2〜4時間程度だ。接着剤の乾燥時間を確保するために日程を分けている。

Day1|旧CFの剥がし(作業時間:約3時間)

まず既存のCFを剥がすところから始める。築10年以上の物件では、CFが床にしっかり接着されており、剥がし作業が最も体力を使う工程だ。

手順:

  1. 部屋の角からカッターを入れ、30cm幅程度にカットしながら少しずつ剥がす
  2. スクレーパーを使って、床面に残った古い接着剤を削り取る
  3. 接着剤が固化して削りにくい場合は、ドライヤーで温めながら剥がす
  4. 下地(コンパネや合板)に凹凸・釘頭・段差がないかを確認し、あればパテで補修する
  5. パテが乾燥するまで(6〜8時間)放置して、Day1終了

注意点:古いCFの裏面に「石綿(アスベスト)」が含まれている場合がある。1987年以前に施工されたCFには含有の可能性があるため、築35年以上の物件では専門家への確認を推奨する。

Day2|採寸・カット・仮置き(作業時間:約2時間)

下地のパテが完全に乾燥したら、CFのカット作業に入る。この工程での精度が仕上がりを決める。

手順:

  1. 部屋の縦・横の最大寸法を採寸し、それぞれ+10cm(切り代)を加えた寸法でCFをカットする
  2. カットしたCFを床に仮置きし、壁に沿って余分を折り返す
  3. 壁との境界線にカッターで軽くスジを付け、余分部分をカットする(本カット)
  4. ドア・柱の周り、入り組んだ形状部分は型紙を作って合わせると失敗しにくい
  5. 全面が問題なく収まることを確認して、CFを一旦ロール状に丸め直してDay2終了

ポイント:仮置きの段階で「光の当たる方向」を確認すること。CFには方向性のある柄があり、光の角度によって目地が目立ちやすい向きがある。部屋の採光方向に合わせて向きを決めると仕上がりがきれいになる。

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Day3|接着・仕上げ・エッジ処理(作業時間:約4時間)

最後の工程が接着と仕上げだ。この日の出来が最終的な完成度を決める。

手順:

  1. 下地全面にCF専用接着剤(アクリル系エマルション)をくし目ゴテで均一に塗布する
  2. 接着剤のオープンタイム(15〜30分)を待つ。指で触れてわずかに糸を引く状態になったら貼り時だ
  3. CFをロールから広げながら慎重に貼り付けていく。空気を外側に逃がすようにローラーで圧着する
  4. 壁際・ドア下・敷居の周りを改めてカッターで本仕上げカットする
  5. 端部(壁との境界)にジョイントコークを打って仕上げる
  6. ローラーで全面を再圧着し、浮きや気泡がないことを確認して完成

注意点:接着剤が乾燥する前に貼ると滑って位置がズレやすい。逆に乾きすぎると接着力が落ちてパリパリと剥がれてくる。オープンタイムの見極めが最重要だ。

失敗しやすい3つのポイント

DIY父さんが6部屋を施工する中で経験した失敗と、その対策をまとめる。初めて施工する人は必ず事前に確認してほしい。

1. 継ぎ目の柄合わせ

大柄のCFを選ぶと、継ぎ目(2枚のCFをつなぐ部分)で柄を合わせる必要が生じる。これが難しく、材料ロスも出る。

対策:柄なし(単色)か、繰り返しピッチが短い小柄(ランダム石目・細かいタイル柄など)を選ぶ。柄合わせが不要なため、材料ロスが10〜15%減り、施工難易度も大幅に下がる。

2. 接着剤のオープンタイムのズレ

接着剤のオープンタイムは気温・湿度・塗布量によって変わる。夏場(気温30℃以上)は15分程度で乾き始め、冬場(10℃以下)は40分以上かかることもある。

対策:最初は小面積(1m²程度)で試し貼りをしてオープンタイムを確認する。一度に広い面積に接着剤を塗らず、施工しながら少しずつ塗り広げていく「分割施工」が安全だ。

3. ドア・敷居の高さ確認

CFは厚さ1.5〜3.5mmあるため、張り替え後にドアの開閉が困難になるケースがある。特に旧CFを剥がして新CF(厚さが違う)を貼る場合は注意が必要だ。

対策:事前に現状のCF厚と新CF厚の差を確認する。新CFの方が厚い場合、ドア底部を削る「ドア底上げカット」が必要になることがある。これはホームセンターのレンタル工具(ドアカンナ)を使えばDIYでも対応できる。

業者vs DIYの費用比較(6部屋の実績)

DIY父さんがこれまでDIYでCF張り替えを実施した6部屋の実績データを公開する。

部屋面積材料費作業時間業者見積節約額
1棟目 洋室6畳約10㎡12,000円9時間75,000円63,000円
1棟目 洗面・トイレ約3㎡3,500円3時間28,000円24,500円
2棟目 洋室8畳約13㎡5,500円5時間85,000円79,500円
2棟目 キッチン約6㎡4,000円4時間42,000円38,000円
3棟目 洋室6畳約10㎡4,500円4時間72,000円67,500円
3棟目 洋室4.5畳約7.5㎡7,500円5時間56,000円48,500円
合計約49.5㎡37,000円30時間358,000円321,000円

6部屋の材料費合計は3.7万円。業者見積の合計は約35.8万円。差額の約32.1万円がDIYで浮いたコストだ。最初の施工(9時間)と比べ、3棟目では同じ面積を4時間で完成させられるようになった。道具と工程が身についてくれば、作業スピードは2倍以上になる。

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まとめ

CF張り替えは、特殊な技術が不要で材料費も安く、DIY初心者が取り組む「最初の内装DIY」として最適だ。ポイントをまとめる。

  • 材料費は1部屋あたり3,500〜12,000円程度(業者依頼の5〜15%)
  • 道具はホームセンターで2万円以内に揃い、2部屋目以降は流用できる
  • 柄なしか小柄CFを選べば、継ぎ目処理の難易度が下がる
  • 接着剤のオープンタイム管理と下地処理が仕上がりの9割を決める
  • 2〜3部屋目から作業時間が半分になり、原状回復コストが劇的に下がる

次の記事では、クロスの張り替えDIYに挑戦する予定だ。CF張り替えをマスターした後の次のステップとして、ぜひ参考にしてほしい。

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